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コンピュータネットワークの基本:初心者が知っておくべき基礎知識

スレッド開設者 ほたる, 05 10月 2025 12:37:51

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ほたる



現代社会では、あらゆるものがインターネットを通じてつながっています。その中核を支えているのが「
スマートフォンでWi-Fiを使うとき、オフィスでデータを共有するとき、またはIoTデバイスを家で操作するとき
――
これらすべてはネットワーク技術によって成り立っています。この記事では、ネットワーク初心者でも理解しやすいように、
LAN・WANの違い、基本的な機器、IPアドレスやDNSの仕組みなどをわかりやすく解説します。



ネットワークとは何か?

**ネットワーク(Network)**とは、複数のコンピュータやデバイスを接続し、
情報をやり取りできるようにした仕組みのことです。

たとえば以下のようなものが挙げられます。
  • 家の中でWi-Fiを使ってスマートフォンやノートPCをつなぐ
  • 会社のネットワークで共有フォルダにアクセスする
  • クラウドサービスにデータをアップロードする

このように、ネットワークは現代のIT環境に欠かせないインフラとなっています。


ネットワークの種類:LAN・MAN・WANの違い

ネットワークには規模や範囲によっていくつかの種類があります。主に覚えておきたいのは以下の3つです。

1. LAN(Local Area Network)― 限られた範囲のネットワーク
LANは、家庭やオフィス、学校など、比較的狭い範囲で構築されるネットワークです。
有線LANやWi-Fiなどがこれに該当します。
  • 特徴: 高速通信が可能で、構築や管理が容易
  • 例: 家庭用Wi-Fi、会社の内部ネットワーク

2. MAN(Metropolitan Area Network)― 都市規模のネットワーク
MANは、都市や地域全体をカバーする中規模ネットワークです。
大学キャンパスや自治体などがこのタイプを利用しています。
  • 特徴: LANより広範囲で、複数の拠点を接続可能
  • 例: 大学間ネットワーク、市の公共Wi-Fiシステム

3. WAN(Wide Area Network)― 世界規模のネットワーク
WANは、広範囲にわたるネットワークで、都市や国を越えて通信を行います。
代表的なのが「インターネット」です。
  • 特徴: 長距離通信に対応し、世界中のネットワークを接続
  • 例: 企業間VPN、グローバルクラウドネットワーク

💡 まとめ
種類範囲代表例
LAN        家やオフィス内          家庭用Wi-Fi
MAN都市・地域規模大学キャンパス
WAN国・世界規模インターネット


ネットワークを構成する基本機器

ネットワークの仕組みを理解するには、
ルーター(Router)」「スイッチ(Switch)」「アクセスポイント(Access Point)」といった
主要な機器を知ることが大切です。

1. ルーター(Router)
ルーターは、異なるネットワーク間でデータを転送する装置です。
家庭では、インターネット回線とLANをつなぐ役割を担います。
  • 主な機能:
    • IPアドレスの割り当て(DHCP機能)
    • インターネットとの接続
    • ファイアウォールによるセキュリティ保護
引用💡 Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応ルーターを選ぶと、高速で安定した通信が可能です。


2. スイッチ(Switch)
スイッチは、複数の機器を有線で接続し、データを正確に転送する装置です。
LAN内でコンピュータやプリンターを接続するときに使われます。
  • 種類:
    • アンマネージドスイッチ(Unmanaged Switch):設定不要、家庭・小規模オフィス向け
    • マネージドスイッチ(Managed Switch):VLAN設定やQoS対応、中~大規模向け

3. アクセスポイント(Access Point)
**アクセスポイント(AP)**は、有線ネットワークを無線化し、Wi-Fi接続を可能にする装置です。
ルーターとスイッチを中継して、建物全体にWi-Fiを拡張します。
  • 家庭用ルーターにはAP機能が内蔵されている場合もあります。
  • 企業では複数のAPを設置し、広範囲をカバーします。


IPアドレスとDNSの基礎を理解しよう

ネットワーク通信の根幹となるのが、IPアドレスDNSです。

1. IPアドレスとは?

**IPアドレス(Internet Protocol Address)**は、ネットワーク上のデバイスを識別するための番号です。
いわば「インターネット上の住所」のような存在です。
  • IPv4の例: 192.168.0.1
  • IPv6の例: 2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334
IPの種類
種類用途
プライベートIP          家庭や社内LANで使用
グローバルIPインターネット上で使用


2. DNSとは?

**DNS(Domain Name System)**は、ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みです。
人が覚えやすい「www.google.com」を、コンピュータが理解できる数値に変換します。

仕組みの流れ
  • ブラウザでURLを入力
  • DNSサーバーに問い合わせ
  • 対応するIPアドレスを取得
  • サーバーへ接続

代表的なDNSサーバー
  • Google Public DNS:8.8.8.8 / 8.8.4.4
  • Cloudflare DNS:1.1.1.1
引用DNSを変更することで、通信速度の改善やセキュリティ向上が期待できます。


ネットワーク接続の基本ステップ

ここでは、PCやスマートフォンをネットワークに接続する一般的な流れを見てみましょう。
  • 物理的な接続(LANケーブルまたはWi-Fi)
  • IPアドレスの取得(自動/DHCPまたは手動設定)
  • 接続確認(例:
    コード 選択
    ping 8.8.8.8で通信テスト)
  • DNSによる名前解決
  • 通信プロトコル(TCP/IP)でデータ送受信


通信を支えるプロトコルとは?

**プロトコル(Protocol)**とは、デバイス同士が通信する際の共通ルールです。
主なプロトコルには以下のようなものがあります。

プロトコル用途
HTTP / HTTPS          Webページの閲覧
FTPファイル転送
SMTP / IMAPメールの送受信
TCP/IPインターネット通信の基盤

これらのプロトコルがあるおかげで、異なる機器同士でも正しく通信できるのです。


ネットワークセキュリティの基本

ネットワークを安全に利用するためには、セキュリティ対策も欠かせません。

初心者でもできる基本対策
  • 強力なWi-Fiパスワードを設定(WPA3推奨)
  • ルーターや機器のファームウェアを定期的に更新
  • ファイアウォールを有効にする
  • 公共Wi-Fi利用時はVPNを活用

引用ネットワークの安全性を守ることは、個人情報保護にもつながります。


まとめ:ネットワークの基礎を理解してITスキルを高めよう

コンピュータネットワークの基本を理解すれば、インターネットの仕組みがより明確になり、トラブル対応や設定変更もスムーズに行えるようになります。LAN・WAN・IPアドレス・DNSといった基礎を押さえることで、今後、ネットワークエンジニアやITサポート職を目指す際にも大きな強みになります。