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現代社会では、あらゆるものがインターネットを通じてつながっています。その中核を支えているのが「
スマートフォンでWi-Fiを使うとき、オフィスでデータを共有するとき、またはIoTデバイスを家で操作するとき
――
これらすべてはネットワーク技術によって成り立っています。この記事では、ネットワーク初心者でも理解しやすいように、
LAN・WANの違い、基本的な機器、IPアドレスやDNSの仕組みなどをわかりやすく解説します。
ネットワークとは何か?**ネットワーク(Network)**とは、複数のコンピュータやデバイスを接続し、
情報をやり取りできるようにした仕組みのことです。
たとえば以下のようなものが挙げられます。
- 家の中でWi-Fiを使ってスマートフォンやノートPCをつなぐ
- 会社のネットワークで共有フォルダにアクセスする
- クラウドサービスにデータをアップロードする
このように、ネットワークは現代のIT環境に欠かせないインフラとなっています。
ネットワークの種類:LAN・MAN・WANの違いネットワークには規模や範囲によっていくつかの種類があります。主に覚えておきたいのは以下の3つです。
1. LAN(Local Area Network)― 限られた範囲のネットワークLANは、家庭やオフィス、学校など、比較的狭い範囲で構築されるネットワークです。
有線LANやWi-Fiなどがこれに該当します。
- 特徴: 高速通信が可能で、構築や管理が容易
- 例: 家庭用Wi-Fi、会社の内部ネットワーク
2. MAN(Metropolitan Area Network)― 都市規模のネットワークMANは、都市や地域全体をカバーする中規模ネットワークです。
大学キャンパスや自治体などがこのタイプを利用しています。
- 特徴: LANより広範囲で、複数の拠点を接続可能
- 例: 大学間ネットワーク、市の公共Wi-Fiシステム
3. WAN(Wide Area Network)― 世界規模のネットワークWANは、広範囲にわたるネットワークで、都市や国を越えて通信を行います。
代表的なのが「
インターネット」です。
- 特徴: 長距離通信に対応し、世界中のネットワークを接続
- 例: 企業間VPN、グローバルクラウドネットワーク
💡
まとめ種類 | 範囲 | 代表例 |
LAN | 家やオフィス内 | 家庭用Wi-Fi |
MAN | 都市・地域規模 | 大学キャンパス |
WAN | 国・世界規模 | インターネット |
ネットワークを構成する基本機器ネットワークの仕組みを理解するには、
「
ルーター(Router)」「
スイッチ(Switch)」「
アクセスポイント(Access Point)」といった
主要な機器を知ることが大切です。
1. ルーター(Router)ルーターは、異なるネットワーク間でデータを転送する装置です。
家庭では、インターネット回線とLANをつなぐ役割を担います。
- 主な機能:
- IPアドレスの割り当て(DHCP機能)
- インターネットとの接続
- ファイアウォールによるセキュリティ保護
引用💡 Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応ルーターを選ぶと、高速で安定した通信が可能です。
2. スイッチ(Switch)スイッチは、複数の機器を有線で接続し、データを正確に転送する装置です。
LAN内でコンピュータやプリンターを接続するときに使われます。
- 種類:
- アンマネージドスイッチ(Unmanaged Switch):設定不要、家庭・小規模オフィス向け
- マネージドスイッチ(Managed Switch):VLAN設定やQoS対応、中~大規模向け
3. アクセスポイント(Access Point)**アクセスポイント(AP)**は、有線ネットワークを無線化し、Wi-Fi接続を可能にする装置です。
ルーターとスイッチを中継して、建物全体にWi-Fiを拡張します。
- 家庭用ルーターにはAP機能が内蔵されている場合もあります。
- 企業では複数のAPを設置し、広範囲をカバーします。
IPアドレスとDNSの基礎を理解しようネットワーク通信の根幹となるのが、
IPアドレスと
DNSです。
1. IPアドレスとは?**IPアドレス(Internet Protocol Address)**は、ネットワーク上のデバイスを識別するための番号です。
いわば「インターネット上の住所」のような存在です。
- IPv4の例: 192.168.0.1
- IPv6の例: 2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334
IPの種類
種類 | 用途 |
プライベートIP | 家庭や社内LANで使用 |
グローバルIP | インターネット上で使用 |
2. DNSとは?**DNS(Domain Name System)**は、ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みです。
人が覚えやすい「www.google.com」を、コンピュータが理解できる数値に変換します。
仕組みの流れ
- ブラウザでURLを入力
- DNSサーバーに問い合わせ
- 対応するIPアドレスを取得
- サーバーへ接続
代表的なDNSサーバー
- Google Public DNS:8.8.8.8 / 8.8.4.4
- Cloudflare DNS:1.1.1.1
引用DNSを変更することで、通信速度の改善やセキュリティ向上が期待できます。
ネットワーク接続の基本ステップここでは、PCやスマートフォンをネットワークに接続する一般的な流れを見てみましょう。
- 物理的な接続(LANケーブルまたはWi-Fi)
- IPアドレスの取得(自動/DHCPまたは手動設定)
- 接続確認(例:
ping 8.8.8.8
で通信テスト) - DNSによる名前解決
- 通信プロトコル(TCP/IP)でデータ送受信
通信を支えるプロトコルとは?**プロトコル(Protocol)**とは、デバイス同士が通信する際の共通ルールです。
主なプロトコルには以下のようなものがあります。
プロトコル | 用途 |
HTTP / HTTPS | Webページの閲覧 |
FTP | ファイル転送 |
SMTP / IMAP | メールの送受信 |
TCP/IP | インターネット通信の基盤 |
これらのプロトコルがあるおかげで、異なる機器同士でも正しく通信できるのです。
ネットワークセキュリティの基本ネットワークを安全に利用するためには、セキュリティ対策も欠かせません。
初心者でもできる基本対策
- 強力なWi-Fiパスワードを設定(WPA3推奨)
- ルーターや機器のファームウェアを定期的に更新
- ファイアウォールを有効にする
- 公共Wi-Fi利用時はVPNを活用
引用ネットワークの安全性を守ることは、個人情報保護にもつながります。
まとめ:ネットワークの基礎を理解してITスキルを高めようコンピュータネットワークの基本を理解すれば、インターネットの仕組みがより明確になり、トラブル対応や設定変更もスムーズに行えるようになります。LAN・WAN・IPアドレス・DNSといった基礎を押さえることで、今後、ネットワークエンジニアやITサポート職を目指す際にも大きな強みになります。